[ニューヨーク 28日 ロイター]
米アマゾン・ドット・コムは28日、タブレット型端末「キンドル・ファイア」を発表した。価格は199ドルと、米アップルの「iPad(アイパッド)」(499ドルから)の半分以下に設定。アナリスト予想のおよそ250ドルも下回った。
タブレット型端末市場はアップルの独擅場(どくだんじょう)となっており、キンドル・ファイアが強力な対抗馬になるとみられている。
画面サイズは7インチで、クラウドを利用した無料のデータ保存サービスを提供するほか、「アマゾン・シルク」と呼ばれる新たなインターネットブラウザーを搭載した。11月15日の出荷開始を見込んでいる。
アマゾンはまた、タッチスクリーン型の新型電子書籍端末「キンドル・タッチ」もあわせて発表した。価格は99ドルから。また従来型の「キンドル」の価格を99ドルから79ドルに引き下げた。
ベゾス最高経営責任者(CEO)はニューヨークで開いた発表記者会見で、「これらは低価格の一流品だ」と述べ、「何百万台も販売していく」とした。
多くの電子商品・サービスを手掛ける同社にとって、これらを直接消費者に届けることのできるキンドル・ファイアのような機器を自前で持つことは、非常に重要な意味を持つ。また電子商品以外のオンライン販売も後押しするとみられている。
デットウィラー・フェントンのアナリスト、マーク・ガーバー氏は「価格競争を背景に激しい商戦が予想される」と指摘。今年の年末商戦では、キンドル・ファイアの販売台数が300万台以上に達し、タブレット型端末市場で一気に第2位に躍り出るとの見通しを示した。
ただタブレット型端末市場への参入は厳しいのが現状だ。ヒューレット・パッカード(HP)、モトローラ・モビリティー、サムスン電子<005930 data-blogger-escaped-.ks="">、リサーチ・イン・モーション(RIM)なども相次いでタブレット型端末を発売したが、いずれもアップルの牙城を切り崩すには至っていない。
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