2011年7月29日金曜日

ダダーブのダガレイ・キャンプに暮らすソマリア難民の証言

国境なき医師団
http://www.msf.or.jp/news/2011/06/5247.php

☆30歳。カマソマから5ヵ月前に到着。

「カマソマの自宅からここまで来るのに2日かかりました。家を離れた理由は、暴力、干ばつ、そして洪水の3つです。2歳から10歳までの子ども4人も連れてきましたが、夫はまだソマリアに残っています。でも、間もなく合流する予定です。夫は携帯電話を持っているので、連絡が取れるのです。今はキャンプのG10ブロックに親族と滞在していますが、自分たちの土地の区画が欲しいと思っています。2歳のマヘド以外の子どもたちは、ここで学校に通っています。午前中はイスラムの学校、午後は小学校です。マヘドは体重が9.3kgしかなく、脚にむくみが出たので、今日診療所に連れて行きました。この先どうなるかわかりませんが、ソマリアに帰りたくないことだけは確かです」


************************

☆30歳。ジリブ出身。ダガレイ・キャンプに3年間暮らす。

「私は30歳ですが、もう2歳から12歳までの5人の子どもがいます。3年前にジリブの自宅を離れました。町で激しい戦闘が起こり、大混乱となりました。家族はそれぞれ散り散りの方向に逃げ、私は混乱の中で夫を見失いました。それでも、ダダーブのどこかのキャンプで夫と会えるかもしれないと考え、母と子どもたちと一緒にケニアに向かいました。夫をようやく見つけたのは1年前です。今は夫と夫の兄弟2人も一緒に暮らしています。今後の事は神のおぼしめし次第ですが、子どもたちが元気に大きくなって、よい環境で教育を受けられるようになってほしいです。ダガレイは、子どもが成長するにはよい場所だと思っています」。彼女は取材前日、MSFの産科病棟で双子のハディージャとアミナを出産。

*************************

☆20歳。2009年に到着。故郷はジュバ川下流地方。

「私の夫は、この区画で数年前から私ともう1人の妻と暮らしており、ふたりとも区画内に自宅を持っています。私は彼の2人めの妻です。11ヵ月になる子どもはMSFの病院で産みました。私はジュバ川下流地方から避難してきました。干ばつと不安定な情勢に加えて、一帯を支配する武装グループから、さまざまな規則を押しつけられたためです。いま私は主婦で一日中家におり、夫は路上で物を売ってお金を稼いでいます。3ヵ月前から、ここで親族8人を受け入れています」

*************************

☆40歳。2010年11月に到着した難民。故郷はジュバ川下流地方。

「この区画の小さな小屋で、夫と5人の子どもと暮らしています。父も一緒に来たのですが、同じ区画の別の小屋で寝起きしています。父にとって、娘の夫と同じ場所で寝ることは社会的に許されないからです。ソマリアでは農業を営んでいましたが、干ばつが起こったので家を離れ、ケニアに来ました。戦闘の被害は受けませんでした。いずれはキャンプ内に自分の区画を持ちたいです。先日難民登録をしたので、今は食糧の配給も受けられます。5人の子どもたちは学校へ行っていません。私たちは家に留まっており、夫は手押し車で荷物運びをして臨時収入を得ようとしています」

**************************




「貧者の病気」の治療
治療しなければ、死に至る病
国境なき医師団(MSF)のスイス人看護師、サンドリーヌ・ヴユミエは、ケニア北西部にある村カチェリバから最近戻ったところである。ウガンダとの国境に位置するこの村で、MSFは、ケニア保健省の病院内にベッド数50床のカラアザール治療センターを設置し、運営している。この治療センターと、さらに西ポコットとトゥルカナ地域にある10ヵ所の診断センターで、MSFの医療スタッフは2006年以来、毎年およそ500人のカラアザール患者を診断し、治療している。

カチェリバの治療センターで6ヵ月間活動したヴユミエは語る。「500人というのは大きな数ではありませんが、しかしこれらの人びとは治療を受けないままでいれば命を落としていたでしょう」。ヒンディー語で「黒い熱」を意味するカラアザールは、治療せずに放置すれば、死の宣告を意味する。治療しなければ、9割の患者が死に至る。



顧みられない病気が、顧みられない人びとを苦しめる
カラアザールはサシチョウバエによって媒介される。サシチョウバエは体長わずか数mmの昆虫で、シロアリの塚に繁殖し、ケニア北西部の半乾燥地帯に多く生息する。この病気に特にかかりやすいのは、遊牧生活を営み、野外で寝起きしているポコット族の牛飼いである。また、さらに北部のトゥルカナ湖周辺地域に暮らす人びともカラアザールに感染しているが、この地域は道路が整備されていないため、一層隔絶されており、たどりつくのが難しい。ヴユミエは語る。「カラアザールは医学研究から顧みられない病気です。その病気が今度は、顧みられない人びとを苦しめているのです」。

ケニアの保健省は、カラアザールとその他の顧みられない病気に取り組むための専門の部門を設置している。ケニアにおけるMSFの活動責任者エレーナ・ベリーリャは、ケニア全土でプログラムを展開するため、首都ナイロビの関係当局との連携を図る役目を担っている。ベリーリャは語る。「カラアザール感染の危険にさらされている人びとの中には、多くの場合貧しい農村部など、医療を届けることが難しい地域の住民が含まれています。そのため単純で効果的な治療の必要性がより一層高まっています」。

MSFは、全国的治療プログラム実行の初期段階に、カチェリバの治療センターをケニア人医療スタッフのための研修センターとして使用することを提案している。その後の段階では、MSFはカラアザール関連の活動をすべて、保健省およびその他のパートナー支部に引き継ぐ予定である。

プログラムをウガンダからケニアへ
2000年から2006年まで、MSFは国境を越えたウガンダのアムダットで、カラアザールの治療センターを運営していた。患者の過半数がケニアの西ポコット郡から来ていることが明らかになったため、この治療プログラムはカチェリバに移された。

カラアザールの主な症状には、長期にわたる発熱、脾臓肥大、体重減少などがある。治療を受けなければ、患者は数ヵ月のうちに命を落とす。MSFが行っている簡易検査法では、患者の指から血液を一滴採取し、カラアザール感染の有無を調べる。この単純な検査法は、すでに西ポコットとトゥルカナ地域にある10ヵ所の診断センターで使われている。感染が判明した患者はその後、治療のためカチェリバに移送される。

MSFは、この簡易検査法を国の治療ガイドラインに加えるよう勧めている。検査法にはこの他に脾臓穿刺(せんし)*を伴うものがあるが、この検査法はより困難で体への強い刺激を伴う。また脾臓穿刺を行うことのできる診断センターはほとんどなく、結果的にカラアザール患者が治療を受ける妨げとなってしまう。

*穿刺:血管や内臓に注射針を刺すこと。検査のため体液などを取ったり、うみを出したり、薬を注入したりする場合に行われる。

必要なのは、毒性が低く、投与が簡便で、安全な新薬
カラアザールの標準的な治療は1ヵ月かかる。患者は毎日1回注射を受けるが、これは強い痛みを伴い毒性も強い。さらにカラアザールとHIVの二重感染患者は免疫システムが弱まっているため、この注射が致命的になる可能性もある。治療に使用されるスチボグルコン酸ナトリウム(SSG)は、第二次世界大戦中に開発された薬である。このように古い薬が使われ続けているということも、製薬会社がカラアザールの新薬開発に向ける関心の薄さを表している。

患者の中にはSSGに対して耐性を持つ人もいる。その場合、MSFは第二選択薬としてアムホテリシンBのリポソーム製剤を使用している。この治療薬はSSGよりはるかに効果が高い。しかし、1日に2時間の静脈点滴が行われるこの治療には、7日間で約50米ドル(約4200円)という高額な費用がかかる。この治療薬のもう1つの欠点は、副作用に備えて患者の経過を注意深く見守る必要があるため、病院でしか投与できないことである。本当に必要とされているのは、毒性が低く、短期間に経口投与でき、妊産婦も安全に使用できる新薬の開発である。

カラアザールへのMSFの取り組み
MSFは1988年以来、スーダン、エチオピア、ケニア、ソマリア、ウガンダを含む、東アフリカ諸国を中心に、8万人以上のカラアザール患者を治療してきた。MSFは簡易検査法(rk39抗原を用いたディップスティック法)の有効性を確認し、導入している。この検査法は設備が充分に整わないへき地でも利用可能で、カラアザール患者の治療を受ける機会を大幅に拡大している。適時に治療を受ければ、カラアザール患者の95%は完治する。





最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m

ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ

ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ

国境なき医師団

http://www.msf.or.jp/news/2011/07/5275.php

アフリカ北東部「アフリカの角」にあるソマリアでは、子どもの栄養失調が深刻化している。国境なき医師団(MSF)は現在、同国や近隣国で重度の栄養失調児1万人以上を治療しているが、昨年と比べて患者が7倍に増加した地域もある。MSFは、ソマリア国内における独立した援助の拡大を阻む要因を解消し、援助を強化するために、緊急に具体的な措置を講じるよう、ソマリア、近隣諸国ならびに国際社会に対して訴える。


「アフリカの角」で発生している深刻な干ばつは、家畜の命を奪い、食料価格の高騰に拍車をかけている。20年以上も無政府状態が続き、多様な問題が複雑化しているソマリアで、窮地にある人びとのニーズを全面的に調査し、緊急援助を拡大するためには、独立した即時介入が不可欠である。

同国内では、国際的な援助団体が活動を制限されていることにより、人びとへの緊急援助が必要以上に遅れている。ジュバ渓谷の下流地域などいくつかの場所では、食料を求めて故郷から逃げ出してきた5000人以上の人びとが、突発的に仮住まいの避難所を作って生活している。

オランダ事務局長の、アルヤン・ヘヘンカンプは語る。
「ソマリア各地で、MSFの治療センターは収容能力の限界を超えています。昨年と比較すると、1週間に受け入れた患者の数は、7倍にのぼる地域もあります。現在、MSFはソマリア国内で3000人以上の5歳未満の栄養失調児を治療しており、そのうち約600人を集中治療センターで治療し、2500人以上を通院栄養治療センターで受け入れています。新規患者へ滞ることなく治療を提供し、栄養失調が深刻化しているすべての地域で活動できるよう、多方面からの支援が必要です」

ソマリア国内では、充分な援助を受けることが難しいため、多くの人びとは隣国ケニアやエチオピアにある難民キャンプへと脱出し、庇護(ひご)を求めている。現地で活動しているMSFのチームによると、新たにキャンプへ到着した人びとのうち、3人に1人の子どもは急性の栄養失調を患っているなど、この病気への罹患(りかん)率が非常に高い現状が報告されている。

ケニア北東部のダダーブやエチオピア南東部のドロ・アドにある難民キャンプは、長期にわたり多くの人びとを受け入れ続けた結果、現在は人口過密で混乱した状態に陥っている。また、ケニア―ソマリア間の国境の閉鎖や、キャンプでの新規受け入れ時に事務手続きが遅れるなど問題が山積しており、人びとは十分な援助が得られずにいる。

MSFのオペレーションディレクター、クレマン・カブロルはこう説明する。
「ソマリアから逃れてくる人びとの大半を受け入れているケニア、エチオピア両国は、キャンプを増設し、既存の施設を改善する必要があります。しかし、国際社会もまた、ソマリアから逃れてくる人びとが、迅速な事務手続きのもとに適切な食糧援助を受け、難民キャンプの中に居住できるよう、責任の一端を担うべきです。現在、役所の都合による制限で、人びとへの援助は必要以上に遅れています。今すぐに、すべての手段を講じて、緊急事態に対応しなければなりません」


MSFは、ソマリア国内8ヵ所で、1991年から無償で医療を提供している。1400人以上のソマリア人スタッフと、ナイロビに駐在する約100人のスタッフが、一次医療、栄養治療、外科治療と避難民の人びとへの医療・人道援助を提供している。また、同国中南部の9ヵ所では、水と衛生に関する援助を提供している。MSFの、ソマリアでの活動費はすべて民間からの拠出で支えられており、いかなる機関もしくは政府による資金援助も受けていない。


****************************

ネンナ・アーノルド看護師は、ケニア北東州のダダーブでアウトリーチ活動*を行っており、隣国ソマリアから、暴力、不安定な情勢、そして壊滅的な干ばつを逃れてきた大勢の難民のケアにあたっている。彼女が国境なき医師団(MSF)から派遣されるのは、これで4回目だが、今回はこれまでで最大規模のプログラムであり、最大の挑戦でもある。

*アウトリーチ活動:こちらから出向いて、援助を必要としている人びとを積極的に見つけ出し、サービスを提供すること。


「難民たちは生きていくための最低限の物資で命をつないでいます」

「初めに、MSFの渉外担当であるアブーから、ここに到着したばかりの人が大勢いて、難民キャンプの周囲に定住しようとしていることを聞きました。昨年9月のことです。そこで私たちはすぐに、"状況を調査する"ために、こうした人びとの様子を見に行きました。ただし、それは単なる"状況"ではありません。私たちには想像もつかないような環境の中で生きている人びとのそのものなのです。仮住まいもビニールシートもなく、食糧もほんのわずかです。身を守るものがないため、子どもがハイエナに殺されることさえあります。男性は昼間眠り、夜は家族を守ろうとします。一方で、不幸にも、男手のない家族の女性たちは、ハイエナよりもさらに大きな心配の種が尽きないと漏らしています。

こうしたソマリアからの"新規到着者"たちは、ほとんどが徒歩で、ここまで長い旅をしてきました。中には途方に暮れたり、おびえたり、頭が混乱したりしている人もいます。激化する暴力から逃れて、ソマリアの首都モガディシオから16日間歩いてダガレイまでやって来たばかりという人もいます。ほとんどの人は暴力によって家族を失っており、レイプや殴打の被害にあった人もいれば、負傷者や、手足を失って到着する人もいます。安全を求めての旅の途中で、家族を失った人もいます。多くの人にとって、その旅自体が、逃れてきたはずの混乱状態と同じくらい危険だったのです。野生動物、強盗、気候、病気、飢え、渇き。彼らは何の蓄えも持たずに家を後にしています。食糧も、水もありません。

あるのは身につけてきた服だけです。中には運よく、貯水容器や鍋などの小間物を1つ2つ持ち出せた人たちもいますが。

新しく到着した人びとが定住を始めている地域で重点的に活動を行っているスタッフは、そうした地域の状況は人道的危機だと感じています。難民たちは生きていく最低限の物資で命をつないでいるのです。



患者の発見と搬送、定期予防接種、仮設診療所の設置

到着する難民の多くは健康を損ねています。食糧の配給を受けられるようになるまで2週間かかる場合もあり、年齢を問わず栄養状態は極端に悪いのですが、特に子どもの状態は深刻です。私が着任してまず初めにしたことは、地域医療従事者のグループを編成して子どもと妊婦の調査に向かわせたことです。MSFの車両の後部に、多くの栄養失調児や病気の子どもをはじめとする患者たちを乗せ、その病状の程度に応じて診療所または病院に降ろしました。私たちは問題が生じている若い妊婦を見つけました。子どもは亡くなりましたが、彼女の命は助かりました。これとは別に、病気の乳児を病院に運びましたが、既に手遅れで手の施しようがありませんでした。しかし、助かる可能性のある人も大勢います。

私たちはまた、定期的に予防接種も行っています。拡声器を持って地域医療従事者のチームとともに新たに到着した人びとが暮らす地域を訪れ、木陰にテーブルを置いて予防接種を行います。最近では、2日間の午前を使って257人の子どもに予防接種を行いましたが、そのほとんどが今まで予防接種を受けたことがありませんでした。この活動によって、病気の大流行を防ぎ、命を脅かしたり人生を変えてしまいかねない病気から子どもを守ることができます。

私たちは新たな難民が暮らす地域に仮設診療所を建設するよう提案し、3月に開設されました。そこで暮らす人びとのうち1万人近くは、既存の診療所まで遠かったり、キャンプの配置や利用できるサービスがまだわからなかったりして、それらの診療所に行くことが困難でした。新たな診療所を開設した初日、私たちは165件の診療を行い、栄養治療プログラムに98人を受け入れました。以来、1日あたり平均110件の診療を行っています。



自分が成し遂げられることに集中すること

やるべきことの膨大さに圧倒される思いのする時もあります。そういう場合には自分が成し遂げられることに集中しようと努めています。手遅れになる前に早い段階で診療所へ搬送するべき人を発見できるよう、地域医療従事者を指導すること。傷口が感染したり順調に治っていなかったりする場合に報告できるよう、包帯交換を行うスタッフを指導すること。診療所のスタッフ100人と78人の地域医療従事者をマネジメントすること、などなど。休日はほとんどなく、あっても短い時間のみです。

さまざまな困難はありますが、私は自分がプログラム全体で最高の仕事を与えられていると思っています。私は人が好きです。新たに到着した人びとが暮らすこの地域に来て、本当に援助を必要としている人びとの力となれるのは、素晴らしいことです。

**************************

ケニア:受け入れの限界──世界最大のダダーブ難民キャンプからの報告


ケニア北東州のダダーブ。この不毛の荒地に設けられた3つのキャンプ(ダガレイ、ハガデラ、イフォ)は、総称して"世界最大の難民キャンプ"として知られています。暴力と内戦により80km離れた隣国ソマリアからこのキャンプに逃れてきた人びとは、35万人以上。既にキャンプは飽和状態にもかかわらず、新たに到着する難民の数は増加の一途をたどり、キャンプに入れない3万人の人びとは周辺に一時しのぎの小屋を作って暮らしています。国境なき医師団(MSF)は1992年からケニアで医療を提供、ダダーブの難民キャンプでは通算14年間活動しています。

最低限の暮らしまでの長い道のり
難民のほとんどは女性と子どもであり、到着したときには、お金も、食糧も、水も、身を寄せる場所もない。キャンプを運営する国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)から食糧の配給を受けられるまでに平均で12日、調理器具や毛布を受け取ることができるまでに34日かかっている*1。それまで、彼らは厳しい環境の中で何とか自力で生活しなければならない。

*1:MSFが2011年1月にキャンプの敷地外に自力で定住した687世帯を対象に行った調査による。

50度に達する気温の中、ハイエナの襲撃を恐れて、難民はキャンプ周辺の砂漠に一時しのぎの小屋を建てる。主に枝や下生えを束ねてドーム形の骨組みを作り、ダンボール紙やビニール、破れた布などで覆う。容赦なく照りつける太陽や息を詰まらせる砂ぼこりから少しでも身を守るために、使えるものは何でも使う。


1つの都市に匹敵する規模のキャンプ
ダダーブのキャンプは、不毛の砂漠に囲まれている。ここに設けられた3つのキャンプ(ダガレイ、ハガデラ、イフォ)は、総称して"世界最大の難民キャンプ"として知られている。暴力と内戦から逃れてきたソマリア人を9万人まで受け入れることを想定して、20年前に建設された。しかし紛争に終わりが見えず、現在では35万人以上*2がキャンプの一帯にひしめき、新たに到着する難民の数も急増している。今年に入って新たに4万4000人の難民が登録されており、今年中に、キャンプの人口はジュネーブの2倍にあたる45万人に達する可能性がある*3。

*2:UNHCRの統計より。

*3:UNHCRの予測より。

キャンプと周辺の砂漠にますます多くの人が集まるにつれて、水や衛生設備、教育といった基本的なサービスが十分に行き届かなくなり、生活環境は急速に悪化している。

キャンプの1つ、イフォでは、4万人を受け入れられるよう拡張が計画され、新たに到着した難民に仮住まいを提供できることが期待されたが、ケニア当局とUNHCRとの交渉が決裂したために建設は中断していて、用地は無人である。

「着の身着のままで避難してきました」
マハムドは前の晩に妻と5人の子ども、夫を亡くした母親とともに到着した。一家はマハムドの女きょうだいがこれまで3ヵ月前から暮らしている砂漠の小屋に身を寄せている。マハムドは言う。
「ここに来るのに9日間かかりました。着の身着のままで避難してきました。ソマリアでは農民として暮らしていましたが、干ばつで家畜はみな死んでしまいました。私たちの村では戦闘はありませんでしたが、武装勢力のグループが村を支配し、私たちに税金を払うよう要求していました。私は払うことができず、そのため村を離れる決意をしたのです。途中で止められてケニアへの入国を止められるのではないかと恐れ、身を隠しながらここまでやって来ました」

国境付近は無法地帯で治安が悪く、通過する多くの難民が、格好のえじきとして暴力行為やゆすり、嫌がらせの被害にあっている。

MSFは新たな難民の医療ニーズを観察
こうした苦難を乗り越えてキャンプにたどり着いた難民のほとんどは、健康状態に問題を抱えている。ソマリアの医療制度はほぼ崩壊状態にあり、国民の大半は何年にもわたって通常の医療を受けられずにいる。干ばつによって健康状態はいっそう悪化し、多くの人びとが緊急に治療を必要としている。新たな難民の数が増えるにつれて、難民キャンプの医療サービスにかかる負担も増している。

国境なき医師団(MSF)のネンナ・アーノルド看護師は次のように語る。
「これからもさらに難民が到着します。もう受入れの限界に達していますが、難民の数は増え続けています。この状況は、人道的危機です」

アーノルド看護師は、新たな難民の医療ニーズを観察する役割を担っている。これを助けるのが、全員ソマリア人の地域医療従事者78人のチームである。毎日、アーノルド看護師とチームは治療を必要とする人びとを探し出すためにキャンプ内と周辺地域に出かけている。特に症状の重い人(中程度から重度の栄養失調児多数を含み、合併症を伴うことが多い)は、MSFが運営する診療所の1つか、MSFがダガレイ・キャンプ内で運営しフル稼働している総合病院へと直ちに搬送している。

集団予防接種の必要性
新たな難民たちのニーズが急激に高まっているため、MSFはスタッフと物資を急いで増やしている。先月、診療所のスタッフは1万1963件の診療を行った。主に見られる病気は、呼吸器感染、下痢、結核、栄養失調、外傷であり、合併症を伴う患者も増えている。3月には、新たに到着した難民が住み始めている地域の中心部に診療所を新設し、既に1日平均110件の診療を行っている。10月以降に増員したスタッフは50人を超え、ダガレイ・キャンプで活動するスタッフの合計は458人に達している。

この地に到着する子どもの40%はこれまで予防接種を受けたことがなく、栄養不良と劣悪な生活環境も相まって、健康が大いに脅かされている。砂漠の木陰などで手早く行える集団予防接種が、病気の大流行を未然に防ぐ助けとなっている。

ベッドがひしめく病棟
MSFがダガレイ・キャンプの中心部で運営するベッド数170床の病院でも、圧力が高まっている。外国人派遣スタッフ、ケニア人スタッフ、ソマリア人スタッフが無償の医療を提供しているこの病院は、キャンプで暮らす11万3000人の難民および続々と砂漠に定住する新たな難民たちにとって、唯一の機能している病院である。病院のゲディ・モハメッド医師はこう語る。
「最近まで、ベッドの稼働率は平均で80%でした。しかし、新たな難民の到着と共に、今では110%に達しています」

産科病棟では、前年の同時期と比べて分娩件数が倍となり、先月だけで308件に上った。通路には予備のベッドがひしめいている。医学的な問題を伴う重度栄養失調児のための入院集中栄養治療センターは満員となったため、当初は病院の敷地内にテントを設置していたが、5月からはベッド数60床の病棟を増築して対応している。ここで入院治療を受けている栄養失調児は80人で、さらに782人が通院ベースの栄養治療プログラムによって治療を受けている。7000世帯を超える家族が、栄養補給プログラムによって食糧の配布を受けている。新たに到着した難民の多くは恐ろしい体験から心的外傷を負っているため、心理ケアプログラムはこれまで以上にニーズが高まり、先月は964人の患者が心理ケアを受けた。


---------------------------------------------------------------------------

MSFは1992年からケニアで医療を提供しており、ダダーブの難民キャンプでは通算14年間活動している。2009年からは、ダガレイ・キャンプで唯一の医療提供者となっており、5ヵ所の診療所とベッド数170床の総合病院で、キャンプの住民11万3000人に医療を提供している。




最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m



ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ

ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ

国連UNHCR

http://www.japanforunhcr.org/a_africa_somalia_n_19



過去数年にわたり、ケニアはモガディシュ、ジュバ川下流域のキスマヨ(Kismayo)、ジャマーメ(Jamame)、アフマドゥ(Afmadow)からソマリア難民を受け入れてきました。1997年のモンバサ難民キャンプの閉鎖にともない、帰還しなかったソマリア難民はダダーブとカクマの難民キャンプに移動しました。この時以来、新たに到着する難民はすでに多くの難民が避難しているダダーブ・キャンプで避難生活をしています。2007年初旬、ソマリアと接するケニア国境が正式に閉鎖されたにもかかわらず、2008年には6万人以上のソマリア人がケニアへと入国しました。ソマリアで続く暴動による難民の流入は、今後数ヶ月続くと予測され、深刻な干ばつ、食糧不足や大洪水が追い打ちをかけています。

ソマリアの社会不安とケニア国内への難民の流入により、ケニア政府と人道支援団体の財政は圧迫されています。新たに到着した難民は、当初の収容能力の3倍もの難民を受け入れているダダーブ(ダガハレー、ハガデラ、イフォ)難民キャンプに身を寄せています。ソマリア内戦の政治的解決なしには、現在25万人近くものソマリア難民を受け入れているケニアの人道的状況は依然として危機的な状態が続くことになるでしょう。ケニア当局、UNHCR及びその他の国連機関や人道支援団体は、ソマリア難民全体の生活状況を改善するために緊密に連携をとっていますが、援助ニーズは莫大であり、現レベルの財政支援では不十分です。12万人とも予測されている2009年新たに到着する難民や、現在も避難生活を続ける難民の最低限の生活水準を満たし、必要不可欠な支援を提供するために、当初予測されていたUNHCRの2009年年間プログラム予算を超えた、さらなる人道・財政支援が必要です。

ダダーブにおけるUNHCRの人道支援のための合計要請額は9150万ドル(約8億2600万円)となり、そのうちの2140万ドルは年間プログラム予算の中のUNHCRグローバル・アピールにすでに含まれています。運営における深刻な格差をなくし、また4万人から6万人の収容が可能な2つの難民キャンプを設置し、ダダーブ難民キャンプのソマリア難民の生活状況を改善する活動を支えるため、UNHCRはこの7014万9109ドル(約6億3300万円)の追加資金援助を求めています。これにより、過密状態にあるダダーブの3つの難民キャンプの混雑を緩和し、新たに到着する難民への緊急援助が可能になります。

2009年ソマリア情勢追加支援プログラム(2009 Somalia Situation Supplementary Programme)に含まれている、ケニアに避難するソマリア難民のための資金要請はこのアピール内に組み込まれます。

緊急に人道支援を要するものには、保護および法的支援、一次医療、水や衛生設備、シェルター(仮設住居)、食糧以外の必需品、教育、薪、HIV/AIDSの予防と治療、そして特定の援助ニーズがある人びとへの対処が含まれます。


ケニアにおける総難民数 307,352人
(2008年11月現在)
ソマリア人 246,929人
スーダン人 28,378人
エチオピア人 21,818人
ルワンダ人 2,516人
ウガンダ人 2,789人
コンゴ人 2,878人
ブルンジ人 1,299人
エリトリア人 735人
その他 0人

************************

ケニアのダダーブ難民キャンプに滞在中の国連UNHCR協会 事務局長 根本かおるから届いた、現地からの緊急報告です。2009年3月25日


このダダーブ周辺の3つの難民キャンプに、3月13日現在で26万人の人々が暮らし、その数は毎日増え続けています。もともと収容能力が9万人しかないところに、3倍近くの人々が身を寄せ、その97%がソマリアからの人々です。キャンプ人口は2008年初めに比べるとおよそ50%の増加。2009年初めに対しても、既におよそ10%増えています。そう、ソマリアの内戦の激化で、月に数千人単位でソマリアからケニアのダダーブの難民キャンプに人が避難してくるのです。今年に入ってからだけでも、新たに2万人の人々が逃げてきました。



「モガディシュの銃撃戦で夫が亡くなり、身重の体で子ども二人を連れてケニアに逃げてきました」「モガディシュでの衝突がひどくなって、近所の人たちはロケット砲を受けて大勢死にました。逃げるときも、死体をたくさん目にしました」 - 出会う人、出会う人、ソマリア内戦を象徴する、想像を絶するような逃避行の経験を語ります。



3月23日、難民登録センターに行ってみました。センターが始まる1時間前の午前8時、周囲からぞくぞくと人がUNHCRとケニア政府の登録センターの前に集まってきます。優に1000人を超える人々が登録の開始を今か今かと待っています。我先にという緊張感が張り詰め、ピリピリ、イライラとした空気が支配しています。


この登録センターには23人のスタッフが配置され、一日500人程度の登録作業を行うことができます。その日に登録してもらえない人には、後日来るようにとの予約票が渡されます。登録センターの敷地内に入ると、子どもの予防接種を経て、登録センターの中に誘導されます。センターの中は、外の緊張感と混乱とは打って変わって、作業が粛々と行われていました。まず、UNHCRの登録スタッフが家族ごとに聞き取り調査から得られた基礎データ、顔写真、そして指紋をコンピューターで採取して入力し、今度は別室でケニア政府がインクで指紋を採取。さらに食糧配給カードが配られます。



そして最後に、土地の割り当てを待つ人々のリスト。そう、難民として正式に登録されて、食糧配給カードがもらえても、収容能力をはるかに超えたダダーブのキャンプでは、昨年の8月ごろから新たに登録された難民たちに割り当てる土地がありません。UNHCRでは、親戚や知人のところに身を寄せるように難民たちに異例のお願いをしているのです。



3月22日に出会った女性は、キャンプの病院で生まれた生後10日の女の赤ちゃんを抱いていました。「今年2月に難民キャンプにたどり着き、難民登録も食糧配給カードももらいました。でも、私には住む場所がありません。知り合いを頼って、転々としています」。



ダダーブ周辺の3つの難民キャンプのひとつ、イフォ・キャンプ。このキャンプのへりに、UNHCRマークのテントが密集して並ぶ地区があります。昨年、ソマリアから人が大量に避難し始めたころにつくったものですが、UNHCRでは、昨年秋以降、こうしたテントを建てる場所もないのです。テントの横には、棒切れとぼろを継ぎ合わせて作った小さなテントが作られ、親戚を頼って避難してきた人々が身を寄せています。「いつになったら自分の住む場所がもらえるのか」 - イフォ・キャンプに足を踏み入れた瞬間、答えのない質問が矢継ぎ早に浴びせかけられました。



「ケニア政府からの土地が提供されて、新しいキャンプができるまで、とりあえず親戚縁者、知り合いを頼って、身を寄せてもらうようにお願いしています。でも、みんな生きるのに必死です。近しい家族でなければ、すぐにお荷物になって、追い出されてしまうでしょう。私たちは基本的な保護もできていません。まさに異例の事態です」と語るのはUNHCRダダーブ事務所のアンディ・ニーダム対外調整担当官。水、トイレなどの衛生設備なども、これだけの人口密集でなかなか行き渡らず、これが人々の苛立ちを増しています。



9万人の収容能力しかないところに、現在およそ3倍の26万人が暮らす - 混雑の緩和のためにUNHCRは二つのキャンプを増設する計画で、ケニア政府に対して土地の提供を強く要請しています。






最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m

ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ

ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ

東アフリカの飢饉、中国への農地売却も一因=独政府高官

ドイツ連邦政府アフリカ事務担当のギュンター・ヌーク氏は、「アフリカの角」と呼ばれるアフリカ大陸東端地域の深刻な飢饉について、一部の国が中国に大量の農地を売却していることが原因の一つだとの見方を示した。ドイチェ・ベレ(中国語電子版)が伝えた。

 ヌーク氏は独紙フランクフルター・ルントシャウの取材に対し、エチオピアを例に挙げて「土地の売却はごく一部のエリートに大きな利益をもたらすが、エチオピア政府が農業生産構造の改善にもっと注目してはじめて、多くの農村住民にとって手助けとなる」と述べた。

 また、「中国がアフリカで行っているすべての事がお粗末という訳ではないが、関係国に輸出用穀物を生産させることで、結果的に小規模農家の土地と生存基盤を奪い、アフリカに大きな社会矛盾を生じさせている」と指摘した。

 同氏はさらに、「アフリカは本来、年に2−3回穀物が収穫できるなど、食品供給を確保するための自然条件が備わっている」とし、「災難は人為的なものだ」と述べた。(







最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m

ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ

ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ

デーツ

相方ちゃんが、買ってきた。
デーツ1箱。

これを見ると、ラマダーンが近いことを実感する。
1日の断食が終了したら、とりあえず、このデーツをかじる。







日本で、正月前に、みかんを箱買いする感覚に似てるかも。。。。






最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m

ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ

ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ

今日の新聞・STANDARDの見出しは"SHAME OF KENYA"

ケニアの北部全土にて干ばつ。
今年始めくらいから、その兆候は見られていたようですが、それを知っていながら、放置したケニア政府に対する言葉でしょう。

もう、想像以上に、ひどい状態です。






私が幼かった頃に、日本のTV番組で、24時間TVとかで取り上げられていたアフリカの干ばつ。黒柳徹子さんが、赤十字の広報をしているような、そんな光景がよみがえりました。

もう、悲しくなります。
骨と皮の赤ちゃんの姿をみると、本当に悲しくなる。

ケニアだけにとどまらず、ソマリア、エチオピアも相当ひどいようです。
特にソマリア。ソマリアから水と食料を求めて、50km以上、子供をつれて歩いて非難に来ているようですが、もう、ケニアにも受け入れる余裕も場所もなく、打ち切り状態、とも聞きました。

信じられないのですが、それが現実のようです。





私、気分が良くなくて、あんまり食事が取れなかったこの数日間、
食料があるのに、食べれない。反面、食料を求めている人が、こんなに、毎日毎日、離れた町で、食べ物と水を求めている。
本当に、無駄にしてはいけないな~、と。



今、ナイロビでも、結構、断水あります。
今日も、家にある3箇所の蛇口のうち1箇所からしか、水が出ませんでした。
半分、止められているようです。


おそらく、日本でも、最近は、このアフリカの干ばつに関するニュースは流れているかと思いますが、本当に、毎日TVを見て、見れない映像が多々あります。








最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m

ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ
ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ

2011年7月28日木曜日

米債務上限引き上げ協議、決裂時のオバマ大統領の選択肢

今後のドルの動きが気になります。。。。。私のお給料はドルなので、大打撃です。。。。





[ワシントン 25日 ロイター] 米連邦債務上限引き上げに向けた協議の行き詰まりが来週初めまでに打開されなかった場合、オバマ大統領は、どのようにして危機に対処するか厳しい決断を迫られる。

ガイトナー財務長官らは、8月2日の期限までに議会が債務上限を引き上げられなかった場合に備え、緊急対応策の策定に取り組んできた。

米政府はこれらの対策についてほとんど公表していないが、対策の多くは複雑で、政治的な反発を引き起こす可能性もある。一部の対策については、その実効性をめぐり民間の専門家の間で意見が分かれている。

また、いくつかの措置が実行に移されたとしても、債務問題の行き詰まりが金融市場の混乱やドル安、米金利の上昇などを招き、米経済を危機にさらす懸念が容易に消えることはないとみられる。

オバマ大統領が検討する可能性のある措置は以下のとおり。

 <資産の売却>
米財務省は、金やモーゲージ担保証券(MBS)など政府保有資産の一部売却を検討する可能性がある。この選択肢について、米国が返済義務を果たすのに苦闘していることを世界に示すことになるため、米当局者は大きな難点があると指摘している。また、この場合、資産の投げ売りとなる可能性があり、この措置により多くの時間稼ぎができる可能性は薄いとみられる。

 <合衆国憲法修正第14条>
アメリカ合衆国の公共負債が「問題にされることはない(shall not be questioned)」としている合衆国憲法修正第14条が、オバマ大統領の切り札になる可能性があると一部の専門家はみている。

同条項に基づき、大統領は、議会の承認を必要とすることなく債務上限を引き上げることが可能、とこれらの専門家は主張している。一方、大統領には議会が設定した上限を無視する権限はないとの見方もある。政権当局者は、合衆国憲法修正第14条について、行き詰まりの打開策にはならないとの見解を示している。

大統領は22日、この選択肢について「法務顧問と話したが、こうした議論が支持されるとの確信は得られなかった」と述べた。ガイトナー長官は24日、議会を無視することはデフォルト危機回避に向けた「有効な選択肢ではない」と指摘している。



 <支払いの優先順位付け>
資産の売却と合衆国憲法修正第14条活用のいずれも有効でないと財務省が決定した場合、債務の利払いに十分な資金を確保するため、政府の給付金受給者や、政府職員、外部契約者などへの一部支払いの延期が検討される可能性がある。

ワシントンのシンクタンク、バイパーティザン・ポリシー・センターによると、財務省は8月に1720億ドルの歳入を確保する一方、3060億ドルの支払い義務が発生する。新たな借り入れなしでは、債務の55%しか返済できないことになる。

一部の保守派共和党議員は、財務省が多くの行政サービスを閉鎖し、債務返済を優先することでデフォルトに対処する可能性があるとの見方を示しているが、ガイトナー長官は実行不可能としてこの選択肢を退けている。

議会指導部が債務上限引き上げで合意できなかった場合、オバマ大統領は8月3日に予定される約490億ドルの社会保障費の支払いをどうするかという大きな問題に直面する。

大統領は、債務上限が引き上げられなければ、社会保障費の支払いが脅かされると警告している。

 <FRBからの支援>

金融当局は債務問題で緊密に協力し合う姿勢を示しているとみられ、ガイトナー長官は22日、バーナンキ連邦準備理事会(FRB)議長とニューヨーク(NY)連銀のダドリー総裁と、議会が連邦債務上限を引き上げることができなかった場合の米経済への影響について協議した。

フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁はロイターに対し、FRBは金融市場で財務省のブローカーとしての機能を果たしており、介入して財務省の代わりに借り入れを行うことはできないと述べた。それは財政政策を実施することになり、FRBの責務ではないと指摘した。

ただ、FRBは政府の小切手の決済を行っていることから、業務面での関与が必要になる可能性がある。

さらに、ニューヨーク連銀は金融市場参加者と定期的に緊密な連絡を取っていることから、米国のデフォルトや格下げが市場のパニックにつながった場合、市場の反応を監視するという重要な役目も担っている。






最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m


ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ

ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ

復活ぎみ!

ようやく、通常の生活ができるほどの体力が戻りました。
心配をおかけしてすいませんでした~。

(日本のお母さんから、国際電話かかってきたよ。。。。。。)

本当、初日は、超何もできず、ベッドから出ること事態が難しかったけど。。。
今日は、ちゃんと食事もできて、自力で車も運転できて出かけられました。

後は、体内昨日が通常の戻ってくれれば心配ないっす。

2日前に、アガカーンって言う、ま~、有名な病院にいったのが夜9時。
病院出たのは夜中1時。

ここの病院で処方してもらったお薬3種。
これが、また、まずくて、でっかいサイズのタブレット。
飲み込むのに、逆流しそう。

この薬に抵抗が。
2日目から、この薬を飲むことやめてから、胃袋の調子が戻った気がする。
もう、勝手に薬やめました、だって体が拒否しているのを感じたから。
しかも、made in INDIA。。。。。。。
自分の体の自然なサイクルに任せたほうが、健康的な気がした。


でも、病院での、なが~~~~~い、点滴は、身体にしみこんで、復活できたかな。

明日から、通常道理の生活に戻ります。


皆さんも体には気をつけてくださいね。


(*著名さんから、誤字の指摘を受けたので、その後文面を訂正してます。できれば、もっとブログの内容に沿ったコメントをいただければ、もっとありがたいですが。笑)


最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m

ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ
ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ

2011年7月27日水曜日

病み上がり

昨日の早朝から、具合が非常に悪く・・・・・・
午前中様子をみるが、高熱、関節痛がひどく。
でも、仕事抜けれなかったので、二里やり、相方ちゃんに、空港まで送ってもらって。なんとか仕事を追え、家に帰って、ベッドから出れず。

夕方まで寝て。
それでも、まだ熱も、体の痛さも何も変化無かったので、夜、相方ちゃんに、病院に運んでもらいました。

血液検査の結果、白血の数値が非常に高い。とのこと。
これは、何かバクテリアの影響。
体の中にバクテリアが入り、そのバクテリアと体が戦っていて、間接が痛くなっているのと、熱が出てる。

風邪なのか、食中毒なのか、分からず。


とりあえず、点滴を2時間くらい身体にいれてから、気分はかなりマシになりました。

今日は、なんとか、がんばって、自力で車運転できた。でも、仕事おわったら、即効帰宅して、寝ました。

まだ、調子はそこまで良くないです。

あまり食欲も無いので、エネルギーもないわけで。

しかも、何かを口にしたら、そのまま下から出る感じ。。。。。泣
なので、食べたくないし、飲みたくない。

薬のための水分と食事って感じ。


横になっていると、気分はいいんですが、動き回ると、ちょっと、しんどい。

ケニア来て、これで2回目。意味不明な高熱で、病院行きになるの。

あと2-3日は、様子見ようと思います。




最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m


ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ

ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ

2011年7月21日木曜日

あなたの知らない難民キャンプの真実

ソマリアの難民の現実

ソマリアでは人口900万人中200万人、4人に1人が国の内外で難民生活を余儀なくされていると言われています。このソマリアは平均寿命が46歳、読み書きができる人は24%しかいない非常に貧しい国です。

1991年、当時の大統領が国外追放されて以来ソマリアには中央政府が無い状態が続いていて、国内の氏族同士が互いに攻撃し合う紛争状態になっています。今年になってからの、争いの巻き添えになって亡くなった市民の数は2000人を超えています。

多くの人は密航して対岸のアラビア半島、イエメンに渡ろうと試みます。すし詰め状態の密航船では略奪や暴行が日常茶飯事です。死ぬ思いをしてでもソマリアにいるよりましだと考えて、人々は祖国を離れていってしまうのです。




ダダーブの難民キャンプ

ダダーブ難民キャンプはケニア側でソマリア難民を受け入れています。

受け入れてもらうには難民登録必要で、登録できるのは1日あたり500名程度なのですが、多い時には1000人以上もの難民が登録所の前に並ぶこともあります。

キャンプの広さは60平方キロメートル。収容能力9万人に対して28万人が生活しています。

食事の配給は主にとうもろこしの粉と油など、栄養面を考えた物資が提供されます。通常1日1人あたり2100kcal配るのが基準になっていますが、不況の影響もあり、1700kcalしか支給できていません。

またテントを支給してもらえない人も出ていて、親戚を頼ってなんとか住まいを確保している人が多くいるのが現状で、一つのテントに10人で住んでいたりします。

また、キャンプの中には医者もいるんですが、28万人に対しての医者の数はわずか6人しかいません。




最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m

ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ

ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ