2011年7月29日金曜日

ダダーブのダガレイ・キャンプに暮らすソマリア難民の証言

国境なき医師団
http://www.msf.or.jp/news/2011/06/5247.php

☆30歳。カマソマから5ヵ月前に到着。

「カマソマの自宅からここまで来るのに2日かかりました。家を離れた理由は、暴力、干ばつ、そして洪水の3つです。2歳から10歳までの子ども4人も連れてきましたが、夫はまだソマリアに残っています。でも、間もなく合流する予定です。夫は携帯電話を持っているので、連絡が取れるのです。今はキャンプのG10ブロックに親族と滞在していますが、自分たちの土地の区画が欲しいと思っています。2歳のマヘド以外の子どもたちは、ここで学校に通っています。午前中はイスラムの学校、午後は小学校です。マヘドは体重が9.3kgしかなく、脚にむくみが出たので、今日診療所に連れて行きました。この先どうなるかわかりませんが、ソマリアに帰りたくないことだけは確かです」


************************

☆30歳。ジリブ出身。ダガレイ・キャンプに3年間暮らす。

「私は30歳ですが、もう2歳から12歳までの5人の子どもがいます。3年前にジリブの自宅を離れました。町で激しい戦闘が起こり、大混乱となりました。家族はそれぞれ散り散りの方向に逃げ、私は混乱の中で夫を見失いました。それでも、ダダーブのどこかのキャンプで夫と会えるかもしれないと考え、母と子どもたちと一緒にケニアに向かいました。夫をようやく見つけたのは1年前です。今は夫と夫の兄弟2人も一緒に暮らしています。今後の事は神のおぼしめし次第ですが、子どもたちが元気に大きくなって、よい環境で教育を受けられるようになってほしいです。ダガレイは、子どもが成長するにはよい場所だと思っています」。彼女は取材前日、MSFの産科病棟で双子のハディージャとアミナを出産。

*************************

☆20歳。2009年に到着。故郷はジュバ川下流地方。

「私の夫は、この区画で数年前から私ともう1人の妻と暮らしており、ふたりとも区画内に自宅を持っています。私は彼の2人めの妻です。11ヵ月になる子どもはMSFの病院で産みました。私はジュバ川下流地方から避難してきました。干ばつと不安定な情勢に加えて、一帯を支配する武装グループから、さまざまな規則を押しつけられたためです。いま私は主婦で一日中家におり、夫は路上で物を売ってお金を稼いでいます。3ヵ月前から、ここで親族8人を受け入れています」

*************************

☆40歳。2010年11月に到着した難民。故郷はジュバ川下流地方。

「この区画の小さな小屋で、夫と5人の子どもと暮らしています。父も一緒に来たのですが、同じ区画の別の小屋で寝起きしています。父にとって、娘の夫と同じ場所で寝ることは社会的に許されないからです。ソマリアでは農業を営んでいましたが、干ばつが起こったので家を離れ、ケニアに来ました。戦闘の被害は受けませんでした。いずれはキャンプ内に自分の区画を持ちたいです。先日難民登録をしたので、今は食糧の配給も受けられます。5人の子どもたちは学校へ行っていません。私たちは家に留まっており、夫は手押し車で荷物運びをして臨時収入を得ようとしています」

**************************




「貧者の病気」の治療
治療しなければ、死に至る病
国境なき医師団(MSF)のスイス人看護師、サンドリーヌ・ヴユミエは、ケニア北西部にある村カチェリバから最近戻ったところである。ウガンダとの国境に位置するこの村で、MSFは、ケニア保健省の病院内にベッド数50床のカラアザール治療センターを設置し、運営している。この治療センターと、さらに西ポコットとトゥルカナ地域にある10ヵ所の診断センターで、MSFの医療スタッフは2006年以来、毎年およそ500人のカラアザール患者を診断し、治療している。

カチェリバの治療センターで6ヵ月間活動したヴユミエは語る。「500人というのは大きな数ではありませんが、しかしこれらの人びとは治療を受けないままでいれば命を落としていたでしょう」。ヒンディー語で「黒い熱」を意味するカラアザールは、治療せずに放置すれば、死の宣告を意味する。治療しなければ、9割の患者が死に至る。



顧みられない病気が、顧みられない人びとを苦しめる
カラアザールはサシチョウバエによって媒介される。サシチョウバエは体長わずか数mmの昆虫で、シロアリの塚に繁殖し、ケニア北西部の半乾燥地帯に多く生息する。この病気に特にかかりやすいのは、遊牧生活を営み、野外で寝起きしているポコット族の牛飼いである。また、さらに北部のトゥルカナ湖周辺地域に暮らす人びともカラアザールに感染しているが、この地域は道路が整備されていないため、一層隔絶されており、たどりつくのが難しい。ヴユミエは語る。「カラアザールは医学研究から顧みられない病気です。その病気が今度は、顧みられない人びとを苦しめているのです」。

ケニアの保健省は、カラアザールとその他の顧みられない病気に取り組むための専門の部門を設置している。ケニアにおけるMSFの活動責任者エレーナ・ベリーリャは、ケニア全土でプログラムを展開するため、首都ナイロビの関係当局との連携を図る役目を担っている。ベリーリャは語る。「カラアザール感染の危険にさらされている人びとの中には、多くの場合貧しい農村部など、医療を届けることが難しい地域の住民が含まれています。そのため単純で効果的な治療の必要性がより一層高まっています」。

MSFは、全国的治療プログラム実行の初期段階に、カチェリバの治療センターをケニア人医療スタッフのための研修センターとして使用することを提案している。その後の段階では、MSFはカラアザール関連の活動をすべて、保健省およびその他のパートナー支部に引き継ぐ予定である。

プログラムをウガンダからケニアへ
2000年から2006年まで、MSFは国境を越えたウガンダのアムダットで、カラアザールの治療センターを運営していた。患者の過半数がケニアの西ポコット郡から来ていることが明らかになったため、この治療プログラムはカチェリバに移された。

カラアザールの主な症状には、長期にわたる発熱、脾臓肥大、体重減少などがある。治療を受けなければ、患者は数ヵ月のうちに命を落とす。MSFが行っている簡易検査法では、患者の指から血液を一滴採取し、カラアザール感染の有無を調べる。この単純な検査法は、すでに西ポコットとトゥルカナ地域にある10ヵ所の診断センターで使われている。感染が判明した患者はその後、治療のためカチェリバに移送される。

MSFは、この簡易検査法を国の治療ガイドラインに加えるよう勧めている。検査法にはこの他に脾臓穿刺(せんし)*を伴うものがあるが、この検査法はより困難で体への強い刺激を伴う。また脾臓穿刺を行うことのできる診断センターはほとんどなく、結果的にカラアザール患者が治療を受ける妨げとなってしまう。

*穿刺:血管や内臓に注射針を刺すこと。検査のため体液などを取ったり、うみを出したり、薬を注入したりする場合に行われる。

必要なのは、毒性が低く、投与が簡便で、安全な新薬
カラアザールの標準的な治療は1ヵ月かかる。患者は毎日1回注射を受けるが、これは強い痛みを伴い毒性も強い。さらにカラアザールとHIVの二重感染患者は免疫システムが弱まっているため、この注射が致命的になる可能性もある。治療に使用されるスチボグルコン酸ナトリウム(SSG)は、第二次世界大戦中に開発された薬である。このように古い薬が使われ続けているということも、製薬会社がカラアザールの新薬開発に向ける関心の薄さを表している。

患者の中にはSSGに対して耐性を持つ人もいる。その場合、MSFは第二選択薬としてアムホテリシンBのリポソーム製剤を使用している。この治療薬はSSGよりはるかに効果が高い。しかし、1日に2時間の静脈点滴が行われるこの治療には、7日間で約50米ドル(約4200円)という高額な費用がかかる。この治療薬のもう1つの欠点は、副作用に備えて患者の経過を注意深く見守る必要があるため、病院でしか投与できないことである。本当に必要とされているのは、毒性が低く、短期間に経口投与でき、妊産婦も安全に使用できる新薬の開発である。

カラアザールへのMSFの取り組み
MSFは1988年以来、スーダン、エチオピア、ケニア、ソマリア、ウガンダを含む、東アフリカ諸国を中心に、8万人以上のカラアザール患者を治療してきた。MSFは簡易検査法(rk39抗原を用いたディップスティック法)の有効性を確認し、導入している。この検査法は設備が充分に整わないへき地でも利用可能で、カラアザール患者の治療を受ける機会を大幅に拡大している。適時に治療を受ければ、カラアザール患者の95%は完治する。





最後まで読んでくれてありがと~~~♪
励みの1票(ネコ)をおねがいしま~すm(_ _)m

ブログランキング↓↓↓
人気ブログランキングへ

ブログ村↓↓↓
にほんブログ村 海外生活ブログ アフリカ情報へ にほんブログ村 哲学・思想ブログ イスラム教へ にほんブログ村 恋愛ブログ 国際結婚(アフリカ人)へ

2 件のコメント:

Yooda さんのコメント...

ソマリア難民の事は日本でも
放送されています
特に子供たち、死亡率の高さにはビックリしました
直視出来ない姿でした
神様が本当に居るのならば…と
思わずにはいられません。

Africious さんのコメント...

Yooda さん

本当に、これは人間としての姿なのか?と目を覆いたくなる光景だよね。

干ばつ、雨が降らないことで、このような状況+人間同士の争い、がこのような結果を生んでいるわけで。
神様は、私たちに、これを通じて何かを知らせようとしているのだと思います、津波のことに関しても同じように感じます。

人間の生き方、生活を変えない限り、このような災害などは、今後も避けられないのかも。


都合よく、困った時だけの神頼みっていうのも、違うような気もします。
ということを、イスラームを学んでから、考えることがたくさん出来ました。

生まれた国が違うだけでも、こんなに生活が違う。
それだけでも、本当に恵まれていて、感謝し、助け合うことが必要だな~と思う。

私は、今回、ラマダーンに入る前に、$200ほど、食事が毎日十分取れない家族3組に寄付しました。
ラマダーン月の1ヶ月の食費として。