2012年3月16日金曜日

感染症情報(アフリカ・トリパノゾーマ症の発生

感染症情報(アフリカ・トリパノゾーマ症の発生(2012年3月))

米国CDC(疾病予防管理センター)3月12日付の発表によれば、ケニアのマサイ・マラ国立自然保護区を訪れた欧州人客2名がアフリカ・トリパノゾーマ症を発症しました。
これは睡眠病(African sleeping sickness)とも呼ばれる病気で、病原体はトリパノゾーマという寄生虫です。ツェツェバエ(Tsetse fly)という蝿に刺されることにより、人体内に寄生虫が侵入します。潜伏期は1~3週間で、刺された皮膚の硬結・腫脹・疼痛、高熱、頭痛、筋肉痛などの症状が出ます。症状が進行すると、神経・精神症状も出ることがあり、死に至ることもありうる重篤な病気です。
予防薬やワクチンはありません。ツェツェバエに刺されないようにする事が大切です。以下のことに気をつけましょう。
・ 長袖のシャツ、長ズボンを着用し、肌の露出を避ける。
・ 服の色は白色系が良い。この蝿は黒など濃い色を好むと言われている。
・ ブッシュなど茂みの多い場所に入らない。
・ 昆虫忌避剤(スプレーなど)を適宜使用する。
ツェツェバエは体長6~15mmの蝿で、蚊と違ってオス・メス共に吸血行為をします。日中に活動します。東アフリカのサブサハラ地域に生息します。
マサイ・マラは邦人客も多く訪れる観光地ですので、十分にご注意下さい。














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